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ライトノベル感想『憑物語』


憑物語憑物語
(2012/09/27)
西尾 維新

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青春に、別れのことばは“つきもの”だ。


今月2冊目。





このシリーズは毎度毎度、色々なことを考えさせられます。

ということで、アマチュアレベル以下の伸び上がりみたいな執筆論。

物を書く、ということは、どうしても「世界を描く」ことになり、そこには何らかのご都合主義という物が含まれると思います。それが酷いものがいわゆる「作られた世界」だの「作者の都合で進むストーリー」だのと悲しい評価を受けてしまいます。
じゃあキャラクターに特化したものを作ればいいじゃないかと言われれば今度は「中身がない、キャラ萌えだけの話」と揶揄されてしまう訳で。
これに対して解答を求めようとしたら「バランスを見出せばいい」ということになりますが、それができれば皆苦労などしないとは思います。

どういう風にご都合主義を回避するかと考えれば、「キャラクターを描け」とよく言われますが、じゃあ具体的にキャラクターを描くというのはどういうことなのかと。個人的に一番楽というか、正解に一番近いんじゃないかなぁと思うのは、キャラクターのやらせたいようにやる、ということだと思います。

で、キャラクター、つまり人間のやらせたいようにやるのなら、やらせたいことが何なのかを知っておかなければなりません。
それは趣味嗜好の話だったり、義務役割の話だったり、正義か悪の話だったりしますが、個人的ポイントは「狭量的に考えない」ということでしょう(ちょい役とか脇役で出すのなら話は別です。これはあくまで、がっつりと描きたいキャラクターの話です)。

例えばお菓子作りが好きなキャラクターがいた、あるいは作ったとして、別にその子は四六時中、お菓子を作っている訳ではないでしょう。学生なら学校に行って勉強したりサボったりして、昼休みには友だちとお弁当を食べたりして、試験が近づけば何かアクションを起こす。朝と晩にはご飯を食べて、お風呂に入って眠るでしょう。

お菓子作り、ということだけがそのキャラクターではありませんが、お菓子作り、ということは個性になります。
そういう風に個性を増やしていけばいい。例えば朝には絶対にご飯を食べないという設定を作ってみるとか、お昼ごはんは絶対に一人で食べるという設定を作ってみるとか。

もっとも、この“絶対”というのを作りすぎるのも少々考えものですが……というのも、“絶対”というのは、その物語におけるルールとなります。ルールは守らなくてはなりません――と言うと、いやいや俺はそういうの守ったりしないし、という不良じみたバカが必ず現れますが、そういうことではありません。皆、何か「自分ルール」というものは作っているでしょう。

ルールに縛られた結果が「ご都合主義」の物語だと考えるのであれば、あまり“絶対”という言葉を使うべきではないような気がします……がこの辺はある程度の妥協をしても構わないと思います。だって、ある程度は決めておかないと物語にならないのですから。

と、こう考えてみると、「ご都合主義」を回避して「中身がある物語」を描くのって相当に困難であることが分かるのではないでしょうか。
こればかりは実際に私の下手な説明を延々とするより、物を書いてみた方が実感しやすいと思います。
個人的に、ご都合主義がどうこうと悩むのは、だいたい1作2作書き終えた人じゃないかなぁ、と。例えば3作品目を書こうとして、「あれ、なんかこれつまらなくね?」と考えて、じゃあなんでつまらないのかって大体がどっちかに傾倒しているから。そこで「うーん、これってどうしたらいいんだろう……」と悩む訳です。多分。

……あたかも見たように書いていますが、別に私がそうだったという訳でもなく。というか私はご都合主義について悩んだことがほとんどない(もっと変なことで悩んでいたりします)ので、机上の空論でしかないんですけどねー。

そんなことを思ってみた一冊でした。




今回の感想。

前半がアレなのはもはやアレじゃないのかなぁと。これこそが『物語』シリーズじゃないんでしょうか。というかお風呂場で争っていた時から大体の想像はついていました。それでいてこれが本筋に全く関係がないってことがないのが怖い所。この辺、『猫物語・黒』を思い出します。
そういう意味では月火ちゃんってすごいお助け役かなぁと。

今回は想像していたより酷い話ではありませんでした(この“酷い”というのは“出来が悪い”という意味ではなく、なんかショッキングなことが起きる、という意味で)。『囮物語』、『鬼物語』、『恋物語』が荒れすぎたのでかなり身構えて読みましたが、ちょっとだけ肩透かしを食らった気分。まあ私が勝手に身構えていただけですが。

ただ、なんか終わり始めたという割には何も終わってないなぁ、という感覚はあります。
今回は暦のある重大なことが発覚するのですが、逆に言えばそれだけのことで。サブタイにネームを載せている余接ちゃんに関する話もほとんどなし。月火ちゃんのアレが発覚するのか! と思えばそんな訳でもなく。
キーパーソンっぽい扇ちゃんも、真・ラスボス臭が漂いはじめただけで、そんなのはもう『傾物語』と『花物語』から見え隠れしたので、今更……って感じですし。

そんな訳で、面白さは健在なれど、少しばかり首を傾げた一冊。
冒頭でつらつらと述べたように、物語におけるご都合主義について考えさせれらた部分はありましたが。



……しかし次は「おうぎダーク」かぁ……。くらやみ、ってそういう意味なのかなぁ……。やっぱり正す者で正されたのかなぁ……。ラストは「こよみブック」だから、役割の話も終わってないみたいですし、正弦さんの話とか絶対まだ続いていますし、もしかしたら最後の息抜きだったのかもしれません。
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[ 2012/10/05 10:46 ] ライトノベル・小説 | TB(0) | CM(0)

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