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西尾維新、原点回帰にして新境地の最新作。今月4冊目。
カテゴリ:未分類なのは、これは「ライトノベル・小説」に属されはしないから、というところでしょうか。
残念なことに、私は、12分の4しかこの本を楽しむ権利を持っていませんでした。
……まあ、それでも1箇所、泣いた部分はあるんですけどね。
ツイッターで呟いた内容と重複しますが……。
本書から言葉を借りるのなら、例えば「トラウマ」という単語は世の中に出回っています。
では「トラウマ」とは何なのか。具体的にどれほどの存在で、どれほどの重みなのか。
それを徹底的に追求した1冊ではないかな、と私は思います。
とりあえずもしこの本を読んでいない人がここにいるなら……いえ、読んでないのにネタバレが含まれそうな読了感想に目を通すというのもなんとも言えない話ですが。
この本はいつものパターンではありません。
というか小説ですらありません。一応、あとがき曰く「小説」らしいですが、客観的に見るとどうもそうには思えませんでした。
あくまで個人的な意見ですけどね。
で、これを小説とするにしても否にしても、小説を楽しむ気分で手に取ってはいけません。
そして「西尾維新の新作だから」という理由で手に取ると、いつも以上に読むのが疲れます。
ましてや最初の10ページくらいを読んで「まあ、いつも最初には語りが入るしなぁ」としみじみ思うのもいけません。いつものパターンから大きく脱却しています。
小説や創作とは思えない1冊。それは良くも悪くもなんて意味ではなく、そのまんまの感想です。
ここで、読了された方からは「これはノンフィクションではないか」という意見が出てきそうな予感がします。
そうかもしれません。なぜならこの本、どこにも「この本はフィクションです」という一文がありません。……いえ、私の探査能力が壊滅しているからかもしれませんが。
もしかしたら実話かもしれませんし、100%虚実かもしれません。
それを存じるのは著者以外の何者でもなく、私たちが知るところではありません。
だからまぁ、仮に私が西尾維新のファンとして、アンチ意見を封じるとしたら……。
ノンフィクションの可能性があるからといって、この本の重量を変えないでください、と言うくらいでしょうか。
というか、ここを読んでる方がそんな心の狭い方ではないことを祈っています。逆に言えば、心が狭いから安直なアンチになってしまうのでは、と考えると、私の意見など無意味にすぎないかもしれませんけど。
ノンフィクション=1つの事実だとして、たった1つの事実で人の見る目を大きく変えるのは如何なものか。
ましてや100歩譲ってその人に関する考えを変えたところで、ではその人の著書に対する考えが変わる理由が分かりません。
もしそこに理由があるなら、内容がいかなるものであれ、私はそれを「一時的な感情の傾きによる、何らかを前提とした感情倒錯」だと定義します。
これも本書から言葉を借りている可能性が高いですが、酔っ払って告白するようなもの。それはあなた自身ではないと思いますし、それがあなた自身だとしたら、狂気か、心が小さすぎる人かでしかなくなってしまいます。
そんな悲しい自己証明をするくらいなら、素直にこの本を楽しみましょう。
……とまあ、私は最初に申立「言葉を徹底的に追求する」という意味合いで、「批判」という行為を無意味に追求してしまいました。
それこそ本書を読んだ感想として述べるには侮辱的であり偏狭的かもしれませんが、そういう気分だったということでお赦しください。
どちらにしても、非常に興味深く、面白い1冊でした。
「原点回帰」。その言葉に偽りはなく、それもまた、誰よりも何よりも徹底的に追求した存在の1つ。
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